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これからの半年をどう生きたいか

 昨日の続きです。乳癌の切除をしてくださった先生から、(先生のお言葉に拠れば)「重篤な肝臓への転移」がある様子を超音波の画像で見せていただき、いい時間はあと半年くらいだと思うから、下学期の授業は持たない方がいい、とアドバイスしていただきました。しかし、先生は、「今、台湾に戻らない方がいい」とはおっしゃいませんでした。

 私が、「それでは、今学期が私の静宜大学での最後の学期となりますから、いい仕事をして帰りたいです」と申し上げたら、ニッコリ笑って、台湾の病院の先生に、治療を続けていただけるよう、今までの資料を添えて、紹介状を書いて下さいました。

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 無論、日本にとどまって、治療に専念すべきだ、という考え方もあります。「私が先生(濱屋のことです)の主治医なら、超音波だけではなく精密な検査に基づいて治療方針を立て、1,2ヶ月は日本にとどまってもらって、治療方針の効果を見てから、その治療でいいようなら、後を台湾のドクターに托して、台湾に送り出しますよ。私が主治医なら、今は絶対に日本から出さない」と、殆ど涙を浮かべて私を諫めて下さった友人の医師もいました。「そうしたら、いい時間が半年ではなく、もっと長くなる可能性もあるではありませんか、今の段階で半年と決めつけてしまっては駄目ですよ」、というわけです。

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 どちらも、私を思ってのことで、本当にありがたいと思っています。

 究極的に言えば、二者択一で、延命の可能性を捨てても、今確実にある(らしい)半年のいい時間を有効に使い切るか、今ある好い時間を少し犠牲にしても、延命に賭けるか、ということになります。
 しかし、後者を取って、1,2ヶ月治療に専念したとしたら、台湾に帰るのは、帰れるとしても、学期の中途半端な時期になってしまいます。已に私のクラスを登録した学生達はどうする!

 私は、前者、半年のいい時間を有効に使い切る方を取ることにしました。その後も好い時間が少し残るなら、それは身辺整理に当てるとして、授業を前倒しにするなど、学科主任の先生のご配慮もいただいて最後の学期の授業を全うし、私自身が「ヤッタ!」と思うことができ、かつ学生達に「濱屋先生の授業を取ってよかった」と思ってもえるなら、私の43年半に亘る教員生活の「ハッピー・エンディング」です。

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 それはまた、秘かに「生涯現役」を願っていた私の人生そのものの「ハッピー・エンディング」でもありますので、お読み下さった皆様、どうぞ私の現状を悲しまないでいただきたいと存じます。

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 今日の写真、実り始めた栗と柿は、家の近所で撮りました。夏の名残を留めながら、静かに秋がめぐってきているこの頃です。季節の移ろいは、命の移ろいへと想いを導きますが、それもこれも、自然なことなのだと、肯定的な気持ちになります。

 
 いつもご訪問いただき、ありがとうございます。明日8日から12日までは、高雄経由で台中に帰る移動のために、ブログは休筆いたします。
 なお、皆さまからたくさんのお見舞いのメールやコメントをいただき、本当にありがとうございました。今は、バタバタしていて(スーツケースの他に、別送小包が5個!)、お礼のお返事も失礼させていただきますが、お許し下さいませ。ごきげんよう。


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頑張ってください。

はじめまして、台湾人の文宏です。
たまには、先生のブログを発見し、一年ぐらい読みつづけてきた。癌のことで、あんまりにのショックで、しばし言葉を失いました。日本で治療を専念することができるのに、授業を続けるなんて、先生のことをもっと尊敬になりました。治療も授業も頑張ってください。人事を尽くして、天命を待つってことかな。一日も早く病気を治りますように。

No title

 私もすでに、病気を他人事とは到底思えない年齢になりました。だから、生きているうちに、動けるうちに好きなように旅をしようと思っています。
 返信など不要です、念のため。

No title

濱屋先生

この記事を拝見し、どう思いを文字にすれば良いのか、どのような言葉を綴ればよいのか、何も浮かんでこず、ただただ茫然としていました。そして、先生が選ばれた生き方に、先生の全てがあるのだと感じています。感動で涙が出ます。でも、胸が締め付けられているのも事実です。


先生のご決断、お辛かったと思います。勇気がいったと思います。そのお気持ち、神様はちゃんとご存知のはずです。これからお辛いことや苦しいことがあるのかもしれません。でもそれ以上の喜びや幸せ、充実感があるのも事実です。我慢なさらずお辛い時は辛いと、苦しい時は苦しいと声に出し、台湾で先生を治療して下さる医療スタッフの方と共に立ち向かって下さい。先生が先生らしく生きられるよう祈っております。それが可能なことであると信じています。私に出来ることがあれば何でもおっしゃってください。そのためなら台湾に飛んでゆきます。


先生、大丈夫です。先生の志の強さ、尊さはどんな困難にも打ち勝つはずです。
安心して先生の進もうとされる道をお進みください。
日本から応援しています。

事情拝承いたしました

ブログの文章、拝読させていただきました。
気持ちの置きどころに、時に難儀されたかと存じますが、濱屋先生が臺灣に着任されて、爾来日本語教育に邁進されてきた思いについて認識を新たに致しました。
つい2日前まで訪台しておりましたが、桃園空港では静宜大學のネームプレートをロビーで見かけました。ああ、濱屋先生が御活躍されている大學だったなあと思いを馳せていた次第です。
台北滞在時に日本語世代(大正10年生まれ)の方が入院されていると現地入りしてから伺うに及び、スケジュールを変更して対応しておりました。臺灣に出かけると時の流れの重みを痛感いたします。
また引き続きHPを拝見させていただきます。
こちらもまた現場にて中国語教育に微力を尽くしたいと思っております。

Re: No title

ジジぽたさま、
温かいコメントをお寄せいただき、ありがとうございました。
私も大好きな台湾で、他ならぬ私の母語である日本語を教える事ができて、本当に幸せな13年半でした。
「終わりよければ全てよし」といいますから、晩節を汚さぬよう、最後まで授業をし、学生達に喜んでもらって、
お世話になった静宜大学と台湾を去りたいと思っております。
私が職務を全うできますよう、お祈りいただければ、ありがたいです。

Re: 頑張ってください。

文宏様、
ブログをお読み下さってありがとうございます。
また、癌のことでご心配いただき、ありがとうございます。
私が台湾での仕事を完結させて世を去りたいと願うのは、一つには日本人としての誇りもありますが
なんといっても、台湾の学生達が、私の母語である日本語を専攻に選び、また私の授業を取ってくれたからです。
その学生達には「濱屋先生の授業を選択してよかった」と思ってもらって、静宜大学を、また台湾を去りたいと思っております。
それはとりもなおさず、私の人生のハッピーエンディングでもあります。

Re: No title

ブログをお読みいただき、折々にコメントもいただきまして、ほんとうにありがとうございます。
私にはとてもできないスタイルですが、お元気でよいご旅行をお続けになれますよう、お祈りいたします。
私の母は、「眠ってしまえば、どんな宿だって同じ事だ」と豪語して安宿も厭わず、「旅行は人生の貯金だと思っている」と80代半ばまで、全聾にもかかわらず旅行をしていました。

Re: No title

Kei様
お優しいコメントをいただき、ありがとうございました。
いい形でお世話になった静宜大学での、また台湾での仕事が全うできるよう頑張ります。
実は、最近すごく痩せてきましたので、ドクターのお見立てより好い時間が終わるのは早いのではないかと、案じておりますが
「我が君イェスよ、我を強めて、よき働きを、なさしめたまえ」、と神様のご加護を祈りながら
なんとか、登録してくれた学生達に単位が出せるよう、力を尽くしたいと思っております。
応援ありがとうございます。

Re: 事情拝承いたしました

龍心様
ブログをご覧下さり、温かいメッセージをお寄せ下さいまして、ありがとうございましいた。
日本では、「ウチの娘が(息子が)お世話になりまして」というお礼を痛っ抱くことはあっても、「若い世代を教えて下さってありがとうございます」というお礼をもらったことは一度もありませんでした。
しかし台湾では、全然身内ではないお年寄りが「若い人達に日本語を教えてくれてありがとうね」とお礼を言ってくださるのです。
本当に感動し、是非いい仕事をしたいと思わずにはいられません。
この仕事を無事に完結することができましたら、私の人生はハッピーエンディングです。
中国語教育のよい成果をお祈りいたします。

台湾が好き、そして先生の行動力と聡明なお考えに敬服して訪問させていただいてます。ショックでしたが、先生と台湾がますます好きに成りました。
台中はまだ暑そうですね。私のいる東京の夜は虫の鳴き声が聞こえます。

Re: タイトルなし

ゆるこ様
過分なコメントをいただき、ありがとうございます。
日本は已に秋の虫がすだいているのですね。私が台湾に帰る頃はまだ、つくつく法師が鳴いていましたけれど。
ところで、台湾は、春から(日本でいえば)秋の虫が鳴いているのです。冬にコスモスが咲きますし。
本当に季節感が狂いますよね。
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