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「愛河」と「高雄市立歴史博物館」

 高雄の山手の方から行くと、市内を流れる「愛河」という優しい名前の川の中正橋を渡ってすぐの所に、

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「高雄市立歴史博物館」があります。歴史博物館は、高雄市役所として1938(昭和13)年に着工、翌1939(昭和14)年に竣工されました。施工は今も日本に残る清水組です。このように、西洋建築の頭に、ちょこっと和風の伝統的な屋根を載せた建築様式を「帝冠様式」と呼ぶそうですが、それは1930年代、日本のナショナリズムの強化と合致する様式でもありました。

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 他には、第3代目の旧高雄駅がそうですし、日本では、下の写真の横神奈川県庁や、

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愛知県庁、九段会館(軍人会館)等がこの様式です。

 歴史博物館は入場無料です。国立臺灣文學館など、台湾の博物館には無料の所が多いようで、それはそれで助かるのですけれど、保全のためにも、少しでも入場料を取ったらいかがでしょうか。
 
 各展示室に到る、廊下の様子です。

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 高雄の歴史の第一展示室には、台湾博物館からの提供で、「康煕帝臺灣輿圖」が展示されていました。
 清朝第4代皇帝、康煕帝は1683年に鄭氏台湾に戦勝し、つまり残っていた明朝の勢力を倒して、清朝の統制を揺るぎないものとしました。現在台湾第二の都市高雄は、17世紀末には、まだ「打狗」という名前で、漁村に過ぎず、

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台南は、オランダが城を持ち、オランダを滅ぼした鄭氏政権下の首都だったため、既に大きな町だった様子を知ることができます。

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 下は、米軍機によって爆撃を受けようとしている高雄港、

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そして、改修なった高雄港の空からの景観です。

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 二階には、台湾を揺るがせた、二二八事件に関する資料が多く展示されています。二二八事件については、今年の2月28日の記事に書きましたが、日本が去った後に大陸から来た中国人(外省人)が行った、戦前から台湾に暮らしていた台湾人(内省人・本省人)に対する圧政・搾取にたまりかねて起こった事件でした。事件が発生したのは台北でしたが、南部での方がもっと激しい衝突と、内省人にとって悲惨な結果があった、といわれています。
 その展示が、二階にあるのですが、案内をしてくれた阿香の友人阿福は外省人ですので、気持ちを慮って、今回は二階に行きませんでした。
 二階の展示室に行く、美しい階段です。

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 歴史博物館の前は、「二二八和平公園」となっています。

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 2月28日に紹介しましたように、台北にも「228紀念公園」があり、公園の中には「228記念館」があります。高雄の歴史博物館にも二二八事件関連の展示があり、「二二八和平公園」があります。それは、内省人の皆さんにとってやむにやまれないことであり、歴史の真実を知ることとして、当然の措置だとは思います。2月28日に「和平紀念日」が制定されているのも理解できます。

 しかし、例えば、静宜大学にも二二八事件を記念しての植樹やモニュメントがあるように、台湾各地に二二八事件を思い出させる、たくさんのものがあるのではないかと思うのですが、それは少し、やり過ぎではないかと、外国人の私は危惧するのです。
 それらを日常的に見なければならない、外省人の皆さんの気持ちはどうなのでしょうか。

 例えば、韓国の大統領は、「被害者の気持ちは1000年経っても忘れられない」というような演説をしたそうですが、それを知った日本人の私としては、「そうですか、そうですか、ではしつこく覚えていて下さいよ。韓国とはもう友達になりたくありません」という、開き直った気持ちになってしまうのです。(韓国人個人との友情は、また別のことです。)
 それと同じように、二二八関連の記念の物を、いわば日々見せつけられて過ごす外省人の方々は、「そうですか、では、あなたがたはいつまでも二二八を覚えていて下さいよ。もう私たちは自分たちを台湾人とは思いませんから」…という気持ちになり、台湾が一つとなることの妨げとなってしまうのではないかと、私は密かに案じているのです。

 歴史博物館を出て、私たちはしばらく愛河の河畔の道を歩きました。それはブーゲンビリアの花咲く美しい道路でした。車いすの方も、ゆったりと散策を楽しんでいました。

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 水辺の景色は、私たちの心を穏やかにしてくれます。5時半を過ぎ、黄昏となった愛河には、灯がともり、そのともしびが河面に揺れて、

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昼とはまた違った、華やぎを見せていました。

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重い話題を・・・

誰でも取り上げたくない話題です。でも、重要。日本民族の「水に流す」思考は少数派で、「恨、忘れない」が多数派だと思います。先人の愚行と蛮行の「証」を、今を生きる、或いはこれからの人たちが「繰り返さない」思考を作る材料にしてくれれば良いのではと。我が民族は、原爆投下の指揮官に勲位褒賞をしました。一方の極みです。

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詮索爺様、コメントありがとうございました。
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