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トラックバックテーマ 第1553回「個人競技と団体競技、どっちが好き?」

個人競技です。

 私は2003年3月まで、神奈川県の高校の教師でした。県立旭高校に勤務して定年を迎えましたが、最後の1年は、陸上競技部の顧問をしました。それまでは、古典文学同好会、英語部、図書委員会などの顧問でしたが、その年は、陸上部の顧問を引き受ける教員がいませんでした。じゃあ、「最後のご奉公」で、私がします、ということで、ストップウオッチの扱い方も知らず、トラックを右回りに走るのか、左回りに走るのかさえ知らない私が、顧問になったのでした。
 なぜ、高校の部活動に顧問が必要かと言いますと、顧問がいないと、責任の所在が判らない、ということで、あらゆる試合にエントリーできないからなのです。

 無論私は、すこぶるつきのミソッカスですから、競技指導はできません。卒業生で、当時大学生だった安井裕紀君がコーチとして、後輩の指導をしてくれました。
 陸上は個人競技ですが、コーチの安井君は、1人1人の向上をアドバイスしながら、旭高校の陸上部としてのまとまりを作り上げてくれました。それを「旭魂(あさひだましい)」という言葉で表し、お互いに声を掛け合い、応援し合い、練習が終わった後はクールダウンしながらバカを言い合ったりして、いい部活に育ててくれました。陸上部が学校で一番礼儀正しい、とも言われていました。

 部活動のコーチには、1週間に1度分の謝礼しか学校からは出ないのですが、安井君は、大学の授業が許す限り、週に何度も旭高校に来て、後輩の指導をしてくれました。そのことについて、一度も不満を聞いたことがありませんでした。(ここだけの話ですが)私自身、内心密かに「私が何で、還暦を迎えるこの年で、陸上部の顧問をしなければならないの…?」と思うこともありましたが、そのたびに、母校を愛し、後輩を思う、安井君の無欲な姿勢に、自分の不満を恥じたのでした。
 
 私は、ただ部員と一緒にいて、練習や試合を見ているだけでした。けれども、その練習や試合に立ち向かう姿に、教室とは違った生徒達の一面を見て、感動することが多かったです。

 陸上競技には、偶発的な要素は殆どありません。相手の出方によって自分の処し方が変わるというようなこともなく、いわば終始自分との戦いなのです。 自分のタイムを、1秒の何分の1かでも、どうしたら縮めることができるか、を考えて、来る日も来る日も、苦しい練習に励みます。
 部員たちが、暑い日も寒い日も、雨の日さえも、黙々と走り込む姿は、求道者のようでした。

 そうした生徒達の真摯な姿や、指導してくれた安井君を思い浮かべると、陸上競技はいいなあ、と心底思い、顧問として、掛け替えのない一年を過ごせたことに感謝するのです。

 安井裕紀さん、旭高校陸上部OBの皆さん!元気に活躍していますか!私も、台湾で頑張っていますよ~!

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